男装騎士~あなたの笑顔護ります~
「王になっても、変わらん。お前たちには変わらず俺の側を任せたい」
「もちろんです、レオさま!」
「任せてください!」
フランもノアも張り切ってる。
そんな中、さっきまで笑っていたグレンが表情を陰らせた。
「・・・レオさま。そのことですが、私は抜けさせてください」
「え、グレン?」
「私は、あの日からレオさまへの罪滅ぼしのため、すべて捧げる覚悟で側で仕えさせていただいておりました」
グレン・・・?
いったい、どうしてしまったの?
「いつか、レオさまのお心が晴れるその日まで。レオさまの、心が開かれる日まで・・・と心に決め」
静けさが、辺りを包んで。
グレン以外、口を開こうとしない。
「ですが、もう・・・。私は必要ありません。レオさまは、前を向き、お心を開きこうして道を切り開かれたのですから」