男装騎士~あなたの笑顔護ります~



「ですから、私の役目は、これにて終わりにございます」

「どうして、グレン・・・」

「私は・・・、王の側にはふさわしくない人間です」




相応しく、ない?
そんなわけない。




「そんなの、おかしい!グレンが誰よりもレオを想って、レオを支えて来たんじゃない!」

「私は、大切な時に、レオさまのお側におれませんでした。そのせいで、レオさまを深く傷つけ、その心を固く閉ざしてしまったのです」

「どういう、こと・・・」




わからないよ。
グレンのせいでレオが、とか。
そんなの、意味わからない。




「レオさまの母君が、亡くなられたのは・・・、私のせいなのです」

「え・・・」

「本当は、私が側にいなくてはいけなかったのです。レオさまの側近として。それなのに、・・・私は、側にいなかったのです。その時に、魔物に襲われ・・・」





護れなかった・・・。
グレンが側にいなかったから?
でも、それは・・・っ。




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