男装騎士~あなたの笑顔護ります~
「私、レオに文句言ってくる!」
そんなの黙っていられない。
私が騎士でいられなくなるってことは、ここにいられなくなるってことだもん。
そんなの嫌だ。
せっかくこの世界が好きになって。
側にいたいと思う人ができたのに。
追い出されたくなんてない。
レオは、勝手なことする私なんてもう呆れてしまったの?
「あ・・・、なんであんな鈍いの?・・・まぁ、王さまがどうにかしてくれるか」
勢いよく飛び出した私の背中にそんなカイの言葉は届かなかった。
そんなこと、レオは気にしないと思ってた。
私が女だからって特別扱いなんてしないと。
でも、レオの心境の変化は、そういう所も変えてしまったのかもしれない。
だからって、急に紳士になってもらっても困るよ!
レオは多分執務室で仕事をしているはず。
仕事の邪魔をするのは忍びないけど、こっちだって一大事なんだ。