男装騎士~あなたの笑顔護ります~
「嬉しくないの?」
「嬉しいよ。すごく。幸せだと思うし、私だってレオの事好きだから」
「うん」
「幸せ、だよ」
その想いだけで。
私が幸せでもいけないの。
「レオさ、貫録でて来たよね」
「王さまの?」
「責任感が増したのか、凄くかっこよくなった」
「惚気?」
「違うよ・・・」
友だち、なんて言えなくなっちゃった。
だからって、恋人なんてもっと言えるはずもなくて。
「離れることがわかってて、近づくことなんてできないよね」
臆病風に吹かれて。
護りに入ってしまっている私には。
それでも、レオを放さない、という選択はできなかった。