男装騎士~あなたの笑顔護ります~
なにも持っていない私が、レオの隣に並べるわけがないのだから。
その時に、その人を恨んでしまうかもしれない。
レオの愛情をもらうその人を、妬んでしまうかもしれない。
そんな自分を見て欲しくない。
足かせになる自分。
レオの事が好きだから。
こうして、予防線を張ることはいけないことですか。
弱い証でしょうか。
それでも私は、傷つくことを恐れて。
まだ見ぬ未来に傷つく自分を思い描いて。
ただ、レオの事を純粋に好きなままで終わらせたい。
私は、この任務が終わったらこの城を去る。
そう、決めたから――――――。