男装騎士~あなたの笑顔護ります~



「部屋はここだろう」

「あ・・・、そうだったね。・・・ボーッとしてた」




気まずさに目をそらしそう言う。





「そんなことで、騎士が務まるのか」

「・・・っ」

「足手まといはいらん」





吐き捨てるような声が。
冷たく突き刺さる声が。



レオの声じゃないみたい。





「やり遂げるわよ。決めたんだから。私がレオを護るって」





震えるな、声。
私は、レオの気持ちを踏みにじったんだから。

自分が傷つきたくなくて、レオを傷付けた。
だから、私が傷ついたらだめ。




< 500 / 616 >

この作品をシェア

pagetop