男装騎士~あなたの笑顔護ります~
「部屋はここだろう」
「あ・・・、そうだったね。・・・ボーッとしてた」
気まずさに目をそらしそう言う。
「そんなことで、騎士が務まるのか」
「・・・っ」
「足手まといはいらん」
吐き捨てるような声が。
冷たく突き刺さる声が。
レオの声じゃないみたい。
「やり遂げるわよ。決めたんだから。私がレオを護るって」
震えるな、声。
私は、レオの気持ちを踏みにじったんだから。
自分が傷つきたくなくて、レオを傷付けた。
だから、私が傷ついたらだめ。