男装騎士~あなたの笑顔護ります~
中は薄暗く、階段になっていて徐々に下っていく。
どこに繋がっていくのか。
「足元、気をつけろ」
「・・・うん」
レオの声が、私を落ち着かせてくれる。
レオの側にいられることが嬉しい。
私はグッと拳を握り、足を踏みしめ階段を下りていく。
下っていくにつれ、徐々に明るくなっていく。
そして、階段が終わり開けた場所についた。
そこは、幻想的な空間。
ここは洞窟の中。
室内なのに天井はキラキラと星が輝くみたいにきらめいている。
でも、その中の一本の木は黒く腐ったように存在感を発していた。
まるでそこだけ別世界のような、禍々しい雰囲気。
神秘的なこの場に相応しくないそれは、堂々とその存在感を示していた。
その側には、キラキラと天井の輝きを反射している湖。
「綺麗――――」
思わず口をついて出た感想。