男装騎士~あなたの笑顔護ります~
「・・・でも、どういう事だ。ここで、なにをすればいい」
ノアの声でハッとした。
そうだ。
私たちは、魔物を倒すためにここに来た。
でも、この場でなにをすればいいのか、全く分からない。
≪よくきたね・・・レッドアイを持つ・・・王子≫
柔らかい声。
この声に、私は聞き覚えがある。
でも、きっとみんなにも。
「だ、誰だ・・・」
レオが、動揺に声を震わせる。
この声は、だって、レオの声だ。
幼い声だけど。
レオの声だと、わかる。
≪待ってたよ・・・≫
湖の真ん中にぼわっと淡い光が現れて、それが次第に人の形を成していく。
その姿は、小さな子どもの形に変わった。