男装騎士~あなたの笑顔護ります~
湖の生活は、時間感覚がなくなる。
今が昼なのか夜なのかわからない。
地上は、どうなっているんだろう。
セイくんは、魔物は消えたって言ってたけど。
一度だけでも、その平和な世界見てみたかったな。
レオやみんなにも、ちゃんとお別れ言いたかったな。
「・・・いけない」
こみ上げてくる涙を慌てて拭う。
側で眠っているセイくんの頭をそっとなでた。
子どもみたい。
私なんかよりずっとずっと長く生きているんだろうけど。
無邪気な、子どもみたいなセイくん。
寂しかったのかな。
―嬉しい!もう一人じゃない!
ずっと、一人だったのかな?