男装騎士~あなたの笑顔護ります~



湖の生活は、時間感覚がなくなる。
今が昼なのか夜なのかわからない。


地上は、どうなっているんだろう。



セイくんは、魔物は消えたって言ってたけど。
一度だけでも、その平和な世界見てみたかったな。


レオやみんなにも、ちゃんとお別れ言いたかったな。




「・・・いけない」



こみ上げてくる涙を慌てて拭う。
側で眠っているセイくんの頭をそっとなでた。



子どもみたい。




私なんかよりずっとずっと長く生きているんだろうけど。
無邪気な、子どもみたいなセイくん。


寂しかったのかな。



―嬉しい!もう一人じゃない!




ずっと、一人だったのかな?





< 541 / 616 >

この作品をシェア

pagetop