男装騎士~あなたの笑顔護ります~
「レオ・・・」
「・・・ユキ」
レオが私を抱き締める。
私もレオの身体に腕を回してそっと抱きしめた。
会いたかった。
こうして、抱きしめたかったよ。
「レオ・・・っ」
こんなにも、こんなにも愛おしい。
会えないだけでこんなにも胸が苦しい。
「・・・・違う」
胸が・・・。
私はバッと体を離した。
目の前のレオが切なそうに表情を歪める。
誰・・・?
違う、レオじゃない。
だって。
だって、ドキドキしない。
胸が満たされない。
心が、満たされない。