男装騎士~あなたの笑顔護ります~
「・・・考えているのか?」
レオが私の隣に並ぶ。
視線はまっすぐ空を見上げて。
私も同じように視線を空に移した。
「わからない・・・。考えているようで、考えてないのかも」
逃げ出したい。
きっと、そんな気持ちで。
レオは、どう思ってる?
聞きたいけど怖い。
怖くて、聞けない。
「・・・そうだ。噂、聞いたよ」
もう、いっそのこと、聞いてしまえ。
レオの口から直接聞けば、諦められるかもしれない。
気持ちも、変わるかも。
だって、この世界に残るなんて。
私の世界を捨てるなんて。
そっちを、選ぼうとしているなんて。