男装騎士~あなたの笑顔護ります~
レオが戻ってきたのは、それから2時間も先のことだった。
少しうとうとしていた私は、扉の開く音で目を覚ました。
「ユキ・・・、遅くなってすまなかった」
「・・・ううん。お疲れさま」
「ああ」
レオは、私の前のソファに座る。
少し疲れているようだ。
「寝たら?疲れてるんでしょう?」
「いや、大丈夫だ」
「大丈夫って・・・、そうは見えないけど」
王の仕事はよくわからないけど、忙しいことくらいわかる。
明日だって朝早いはずだし。
「話が終わってからだ」
「・・・そう。じゃあ、話を聞くけど、そんなに大切な話?」
別に明日にしたっていいんじゃないのかしら。
「明日ではだめだ。・・・明日、婚約相手の候補である隣国のマリア姫が来ることになっている」
「え・・・」
もうそんなにも話が進んでいたの?