男装騎士~あなたの笑顔護ります~
悲しいくらいに。
あんなにも、乗り気じゃなかったのに。
少しだけ、二人に優しくされたら。
もしかしたら、この二人の側でならやっていけるかもと思った。
そう思った私が、バカみたいに思えて。
「ゆ、ユキ?なんで泣くの!?」
思わず溢れだした涙は、なんの涙だろう。
今になって溢れだした孤独。
孤独。
帰りたい。
私の世界に。
父がいる。
友だちがいる。
あの世界へ。
「一人になりたくない・・・」
私の願いは、ただそれだけだったのかもしれない。