男装騎士~あなたの笑顔護ります~
つくづく、お城ってすごいと思い知らされる。
どこを見ても高そうな装飾や物が多い。
騎士たちもそれなりの格好をしているし。
国の頂点に立つ人たちが住むところだもんね。
「こんなところでなにをしている」
たたずむ私に投げかけられた声に、私はハッと我に返る。
ついつい物思いにふけってしまっていたことに気づいた。
「えと・・・、」
声がした方に顔を向ける。
その先に見た人物に私は目を見開いた。
「レオさま!?」
そう。
それは、紛れもなくレオさまだったのだ。
でも、どうしてこんなところに。
それも一人で。
四六時中誰かが側にいるはずじゃ。