男装騎士~あなたの笑顔護ります~
「俺の命なんて、いつ消えようがどうでもいい」
「なんでそんなこと!」
「ただ、利用されるだけの命。生きていようが、心踊らされることなどなにもない」
利用されるだけの命・・・。
それは、レッドアイを持って生まれた自分の定めのこと?
この世界を救えるといわれる。
その迷信に人々は期待を込め、願いを込める。
どうか、この世界を救ってほしいと。
自分たちの命を守ってほしいと。
「この世界の誰がどうなろうと、俺には関係のないこと」
「そんな悲しいです」
「なにが。そんな男を守らないといけない自分がか?」
「違います!」
そんな風にしか思えないレオさまの心が。
そんな風に生きてきた人生が。
大切な人も。
愛する人も。
心を開ける人も。
なにもないんだ。