りんご飴
浩平side
俺何してんだろ。好きな女自分から手放した。
けど、そうしなかったら後悔しか残らなかった。
美音菜は俺に遠慮してた。言えなかったんだよな。
美音菜。これでいいんだ。
好きな女の幸せを願えないやつにはなりたくなかった。
だから、これでいいんだ。これで。
俺が本当に美音菜のことを愛してるからこそこうしたんだ。
颯斗……泣かしたらまじ許さねーからな。
泣かしたら、ぜってー、奪うから。
これが…あいつの幸せに繋がる道なんだ……。
それなら俺はこれでいい。
そう思い、一筋の涙を頬を伝い、
今日美音菜に渡そうとした…指輪をしまった。