はじけるピンクの恋心
さすがに薄暗い中、1人で行くのは怖かったけど我慢した。
でも別に襲われるなんて事もないだろうから、そんなに心配しなくていっか。


「山村!」


ペタペタとビーチサンダルの音が後ろ聞こえる。
振り向くと、走ってきたのか息を乱している白木がいた。


「白木!どうしたの?」


「女1人は危ないだろ!」


その言葉は凄く嬉しくて、あたしを心配してくれてるんだと思った。


「ありがとう。」


そう言うと白木は「うん。」と呟いた。


「花火楽しみだね!」


「そうだな。拓也がたくさんしたいって言うから、たくさんあるよ。」


苦笑いを浮かべた白木だけど、楽しそうに見えた。
だって白木と神埼は親友だもん。


そして少し歩くとコンビニが見えた。
コンビニの中に入るとクーラーがきいていて外の暑さを忘れるぐらい涼しかった。


「神崎、何が良いんだろう・・・。」


「拓也はアイスとかで良いんじゃない?あ、俺は麦茶が欲しい。」


そう言われて神埼が好きそうなチョコアイスをコンビニのカゴに入れて白木は麦茶を選んでいた。


「神崎がアイス買うなら皆でアイス買おうよ!」


きっと暑いから梓ちゃんも冷たいものが欲しいはずだよ。
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