はじけるピンクの恋心
「そうだな。俺はコレ!」


白木が選んだアイスはシャーベットみたいなオレンジ味のアイスだった。


「なら、あたしは・・・。」


じっくり悩んだ末、あたしはチョコとバニラがミックスになっているアイスを買う事にした。

そしてレジへと向かい会計が済んでコンビニを出た。
やっぱり予想通り外は暑くて・・・。だけど、さっきよりか暑くないのが唯一の救いだった。


「山村、アイス食べる?」


そう言って買ったアイスを袋から出して小さく笑う白木。


「え、良いの?!梓ちゃんと神埼に怒られちゃうよ?」


あたしが笑うと白木は「俺等だけ特別。」と言ってあたしにアイスを手渡した。
そしてコンビニから少し離れたコンクリートに座った。


「ん、うまい。」


そう呟いて白木がアイスを食べる。
あたしも溶けない様に気をつけながらアイスを食べた。


「あっ!白木、梓ちゃんと神埼のアイスが溶けてる!」


ふと白木の横に置いてある袋を見ると買ったアイスが、ドロドロになっていた。


「嘘・・・。まぁ仕方ないね。」


だけど白木は慌てる事なく平然としていた。

これじゃあ、神崎が怒るよ。
お腹すいてたみたいだし・・・。


「拓也には悪いけど溶けたアイスは仕方ないね。俺、何か買ってくる。」


そう言い残して白木は再びコンビニへと入って行った。
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