はじけるピンクの恋心
そして数分後に白木がコンビニから出て来た。
コンビニの袋の中にスナック菓子などが入っていたのが透けて見えた。


「ゴメン、待たせた。」


申し訳なさそうに片手を顔の前に持ってきて白木が言った。
そんなに謝らなくても大丈夫なのに。

あたしは白木と2人きりというだけで、十分に嬉しいのだから。


「ううん、大丈夫。梓ちゃん達、待ってると思うから戻ろ!」


「うん。」


歩き出そうと勢いよく足を踏み出した。


「えっ・・・!」


思わず出た声の理由は足を踏み出した瞬間、前にあった石に足がつまずいてしまったからだ。
幸い、こけたりはしなかった。


もし、こけたら白木の前で大失態だよね。


「山村!大丈夫か・・・?」


「痛かったぁ。」と呟いているあたしに白木が心配そうに尋ねてきた。
そんな白木に、あたしの胸はドキッと音を鳴らす。

心配してくれた白木が嬉しかったんだ。


「大丈夫!ちょっと痛かったけどね。」


なんて言って笑って見せた。


「次は、気をつけろよ!」


「うん!」


この時、少しだけだけど・・・あたしと白木の距離が近づいた様な気がした。
いつか・・・白木ともっと近づけたら良いなと思ったりもしたんだ。
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