はじけるピンクの恋心
梓ちゃんと一緒に笑っていると、それに気づいた白木がやって来た。


「俺は何も面白い事なんてしてないから!」


なんて少し照れた様に言う白木。
そんな言動にさえ、ドキドキしちゃう。


梓ちゃんは神崎の所へ顔を赤くしながら走って行ってしまった。

梓ちゃんって純粋で一途で・・・あんなに想われてる神崎って凄いよ。神崎も梓ちゃんの気持ちに気づけば良いのにな。


「ねぇ、山村。こっち来て。」


「え?」


突然言われた事に疑問に思いながら白木に言われた通り白木について行った。


「白木、海入るの?」


「ううん。足だけ。」


そう言われて目の前に広がる海に足をつけた。
ひんやりと海の水温が足に伝わる。

砂浜の方からは梓ちゃんの笑い声と神崎の大きな声が聞こた。


「ここで花火したら綺麗なんだ。」


そう言って白木は手に持っていた花火をあたしへと差し出した。


「あ、ありがとう!」


あたしは白木から花火を受け取り白木が持っていたライターで火をつけた。

花火が音を鳴らしてキラキラと輝く。
その光が海の水面に反射して白木の言うと通り綺麗だった。


「綺麗・・・!白木、めっちゃ綺麗!」


「だろ?たくさん花火持って来たから、こうやって花火した方が綺麗だよな。」


本当に綺麗な花火。
凄く綺麗にキラキラ光るから花火が消えてしまうと残念に思えた。
だけど白木がたくさん持って来たから大丈夫だ。
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