はじけるピンクの恋心
「白木が大好きなの!」


そう白木に想いを告げると持っていた花火が輝きを失くして消えた。


「俺も。・・・俺も山村が好き。」


白木が照れくさそうに言い終えると白木が持っていた花火が消えた。


「ほっ、本当・・・?!」


「うん、本当。」


やっと通じ合えた気持ち。
あたしの片思いは両思いへと実った。


その後は何だか照れくさくて上手く白木と話せなかった。

・・・―

「おーい!もう遅くなってきたから帰るぞー。」


神崎のお父さんに言われ楽しかった海に別れを告げた。

車の中では相変わらず神崎がうるさかったけど、あたしは白木と目が合う度に恥ずかしくてそれどころじゃなかった。


「あ、あたしココで良いです!」


家の近くまで来た道で神崎のお父さんに言った。


「おぉ、そうか?なら気をつけて帰ってな!」


「はい!今日はありがとうございました!」


ペコリと頭を下げて車から降りて梓ちゃん達に手を振った。


「スイマセン、俺もココでいいです。」


そう言って車から降りて来たのは白木だ。
笑顔で神崎が手を振ると車は走り出し、あたしは白木とまたもや2人きりになった。
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