はじけるピンクの恋心
「暗いし1人で帰るのは危ないから送るよ。」


「あっ、ありがとう!」


やっぱり想いが通じ合えたせいか変に緊張してしまう。


隣にいるのは白木で、その隣にいるのはあたし。
前よりか縮んだ距離に嬉しくなる。


「山村、家ココだよね?」


「あっ、うん!送ってくれてありがとう!じゃあ、またね!」


恥ずかしくて、まともに直視できないから早く家に入ろうと思い玄関のドアを開けようとした。


「山村。」


「え・・・?」


振り向いた瞬間に白木の顔が目の前にあって優しく触れた唇。
熱くなる顔に唇に残るのは白木とのキスの感触。


「じゃあ・・・その、また・・・今度は2人で・・・遊ぼう。」


玄関から漏れる光で白木の顔が真っ赤になっているのがわかる。



「うっ、うん!」


白木が誘ってくれたのが嬉しくて思わず笑顔になる。
だけど、さっきのキスを思い出すと顔が熱くなる。


「じゃあ、またな。」


「ばいばい。」


そして白木の姿が見えなくなるまで、あたしは白木の後ろ姿を見つめていた。


今日で、あたしと白木は恋人同士になったんだ。
実感があまりないよ。


だけど白木がしてくれた優しいキスがあたし達が恋人同士だと物語っていたんだ。


あたしの初めてのキスは白木。
きっと忘れる事ができないファーストキスだ。
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