はじけるピンクの恋心

・愛し、愛されて

[次の日曜日、暇?暇ならどこか行こうと思うんだけど・・・。]


そんな白木からの誘いのメールが来たのは3日前だ。
メールを見た瞬間に笑顔になり数秒も経たない内に返事を返したのだ。


そして今日は運命の日曜日。

朝から初デートの為、服装や髪形やメイクに大忙しだ。
待ち合わせの9時に間に合わないといけない。

「あー、もう!」


そんな文句を言いながらも寝癖のついた髪をクシでとかす。
服は短めのデニムのショーパンに最近買ったばかりの服を合わせて来た。


「お母さん、行って来るね!」


「暗くならない内に帰ってくるのよ!」


ガチャッと玄関のドアを開けて外に出る。


「え、白木・・・!」


「おはよう。迎え来た!」


優しく笑う白木を見て、あたしも笑顔になる。
だけど、ちょっぴり頬が熱く感じた。


「ありがとう!」


今まで白木には優しくしてもらっていたけれど、こういう優しさは恋人ならでは・・・なのかな。


「ねぇ白木、どこに行くの?」


「映画のチケットを懸賞で親が当てたから見に行こうと思ってたけど、山村は映画とか好き?」


そんな白木の問いかけを、あたしは笑顔で答えた。


「うん!」


白木といられるなら、それだけで良いんだよ。
欲張りなんて言わないよ。
白木と過ごせるだけで幸せなんだから。
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