はじけるピンクの恋心
あたし達が初めて話したのは高校1年の1学期の最初の頃の事だ。

あたしと梓ちゃんは同じ中学で白木と神崎が同じ中学。

初めの席替えで見事に4人が固まったのだ。


席が隣という事もあり白木とは良く話す様になった。

そして神崎とは白木の仲が良い友達という事で話す様になった。
もちろん梓ちゃんも2人とは打ち解けていた。

だから、あたし達4人は仲が良いのだ。


「皆さ、初めは話そうとしてなかったよな。」


白木が小さく笑いながら言った。

そのカッコ良い笑顔にドキンと心臓が音を鳴らした。


「紗奈ちゃん、大丈夫?顔、赤いよ?」


「えっ。大丈夫だよ!ただ暑いだけだから!」


心配そうに顔を覗き込んで来る梓ちゃんに、必死の言い訳でごまかした。


「暑いといったらさ、皆で海行こ!ほら、もうすぐ夏休みじゃん?」


楽しそうに泳ぐジェスチャーをしながら提案する神崎に皆は快く賛成をした。


「海行くなら花火とか持って行こうよ。」


「おぉ、蓮ナイス!花火買い出しは俺と蓮に任せとけ!山村と渡辺は水着買っとけよ!」


変態チックな事を言った神崎に渡辺こと、梓ちゃんは苦笑いを浮かべている。


「拓也、予定はいつなの?」


白木が聞くと神崎はニッコリと笑って答えた。


「もちろん夏休み初日!」
< 2 / 73 >

この作品をシェア

pagetop