はじけるピンクの恋心
「山村、ずっと聞きたい事があったんだけど・・・。」


白木が真剣な顔をするから思わず緊張してしまう。
あたしは白木が次の言葉を言うまで黙って待った。


「・・・あのさ、俺のどこが好きになったの?」


「え・・・?」


それは、あまりにも突然で・・・。
何を言われるかと思ったら、そんな恥ずかしい事・・・。


「ずっと疑問だったんだ。」


知らなかった。
白木がずっとそんな事を思ってたなんて。


「あのね全部が好き・・・なんだけどやっぱり一番は白木の優しさ、かな。」


そう言った後に白木の顔が、みるみるうちに赤に染まってゆく。


「なんか照れる・・・。俺が山村を好きになった理由・・・聞きたい?」


「う、うん!」


白木があたしを好きになった理由。
一体、何だろう。



「山村を好きになった理由は初めて話しかけて来た時の笑顔かな。」


笑顔が好きだなんて初めて言われたので恥ずかしさよりも嬉しさの方が多かった。



「ずっと大好きだから。」


頬は赤く染まっていたものの言葉に嘘はないかの様に真剣な澄んだ瞳をしてる白木。
だから、あたしも白木に負けない様に想いを込めて言ったんだ。


「あたしも、ずっとずっと大好きだよ。」と。


ブランコに乗っているあたしと、その前に座り込んでいる白木。
そして照れているあたしに白木が、そっとゆっくり口づけをした。


何だか2回目のキスは1回目のキスよりも長く感じたんだ。
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