はじけるピンクの恋心
「ごめん山村・・・、つい・・・。」


唇が離れた後に口元を手で隠して白木が呟いた。


どうして謝るの?
白木なら良いんだよ。
まだキスなんて2回しかした事ないのに白木となら、もっとしたいと思っちゃうんだ。


「ううん。謝らないで?あたし達、付き合ってるんだから。」


「・・・うん。そうだな。なら今度からは遠慮なくする・・・かも。」


なんて少し変態っぽくなった白木に驚いたけど、あたしは嬉しかった。
まだ昼間で明るいのに、もう夜になったかの様に感じた。


「なら・・・帰る?」


そんな白木の問いかけに本当はまだ帰りたくなかったけれど、恥ずかしくて言えなかったから「うん。帰ろっか。」と言ったんだ。


昼間だから家まで送ってくれなくても大丈夫なのに白木は、あたしを家まで送ってくれた。



「今日は、楽しかったね!ありがとう、白木。今度は夏祭り楽しみだね!」


家の前に着くと、あたしは白木に笑顔で言った。


「うん。・・・夏祭りは夏休みの最後の方だから、夏祭りまで、また2人で遊んだりしような。」


そう言ってくれる白木が嬉しくて抱きつきたかったけれど、まだあたしにはそんな勇気はなくて精一杯、話せるだけだった。


「うん!じゃあ、またね。」


「うん。じゃあ、また。」


後ろを振り返って帰って行く白木。
本当に今日は楽しかったね。また2人で遊ぶ時は、もっともっといろんな所に行けたらいいな。


『あれ、紗奈の彼氏?』
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