はじけるピンクの恋心
「拓也・・・お前なぁ。」


呆れているのかハァと溜息を漏らす白木。


「蓮達・・・キスはまだなんか?」


そんな神崎の問いかけを白木は何て答えるだろう。
何となく、いや・・・とても興味があった。


実際の所、白木とは2回キスをしている。

1回目のキスは4人で海に行った帰りに、あたしの家まで送ってくれた白木がしてくれた。それが、白木との初めてのキスであり、あたしのファーストキスだった。

そして2回目のキスは白木との初デートの時に、公園で交わした。2回目のキスだから、セカンドキス・・・かな。



「いや、その・・・。そんな事、聞くなよ、拓也。」


「良いじゃん、良いじゃん!なら山村に聞くぞ?」


え、あたしに・・・?!


「山村、蓮とはキスしたのか?」


「・・・えっと。まぁ・・・。」


嘘はつけずに曖昧な答えになったしまったが、神崎は理解した様だ。


「そ、そうなんか・・・。お前等、早いなー!」


「凄いね、紗奈ちゃんと白木くん!もうキスしたなんて・・・。本当にラブラブだね!」


神崎の次に梓ちゃんがニコニコの笑顔で、はしゃいでいた。
そんな2人とは逆に、あたしと白木は顔が真っ赤だったけどね。


「白木、ごめん・・・。」


つい謝ってしまったあたしに「バレたものは仕方ないって。気にするなよ?」と優しく笑って呟いた白木。

その言葉にあたしは「うん。」と言って笑顔を見せた。
< 33 / 73 >

この作品をシェア

pagetop