はじけるピンクの恋心
「白木!」


名前を呼ぶと手を軽く挙げ振り向いた白木。
その時に見せる優しく笑う白木の表情が大好きなんだ。



「イキナリ誘って、ごめん。用事とかなかったの?」


「ううん、大丈夫だよ!宿題は頑張って終わらせたから。」


「そっか。なら良かった。花火しよっか。」


「うん!」


白木の足元には水が入ったバケツが準備されていた。用意してくれたんだと思うと白木の優しさが伝わってくる。



「これ、はい。」


白木から手渡された花火のセットは大きいサイズでたくさん入っていた。
これなら長い時間、花火ができるし白木とたくさん居られる。


「ありがとう。火つけるね!」


花火のセットを開け、白木と1本づつ花火を持ちライターで火をつけた。



白木と花火をするのは2回目だ。
前は梓ちゃんと神崎と白木とあたしでしたんだよね。あの時は白木と海でして綺麗だったな。


でも今日は白木と2人きりだからもっともっと輝いて見え綺麗だ。


パチパチ、キラキラ。

そんな効果音が良く似合う花火は薄暗くなった周りに負けずに、あたし達2人を明るく照らし出してくれる。



「綺麗だね、白木!あ、消えちゃった。消えるの早くない?」



すぐ消えてしまった花火に文句を言いながら、また次の花火に火をつける。
そんなあたしを見て白木は小さく笑っている。


「今日で夏休み、最後だな。」


「・・・そうだね。でもさ、皆と会えるから良いよね!朝、早く起きないといけないのは嫌だけどね。」

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