はじけるピンクの恋心
「友達・・・だったら、こんな態度しない。」
そう冷たく言われた言葉に頭が真っ白になる。
だけど白木はお構いなしに自分の席の引き出しから教科書を取り出し、顔を下に向け教室から出て行った。
その時の言葉の意味と、その時に白木が涙を流していた事をあたしが知るのは後の事だった。
途方に暮れ、あたしはぼんやりと空を眺めながらグラウンドを通り、校門へと向かった。
だけど校門付近になると何やら男女の声がする。
なんとなく通ってはいけないと思い校門の横にある木に隠れたあたしはどこの誰から見ても怪しい人物だろう。
『あたしね、ずっとずっと好きだったの!だから・・・良かったら付き合って!』
これは世に言う告白だろうか。
あーあ、こんな気分が下がっている時に他人の恋愛なんて見る物じゃないな。
木に隠れているあたしは当然2人の顔なんて見れず、声だけを聞き取るのが精一杯だった。そして男の子が返事を返した。
『ごめん、無理。俺、好きな奴がいるからさ。』
あれ、この声・・・聞き覚えがある。
声だけだと誰なのかがすぐに浮かんで来ない。というより、なんて残酷なんだこの男の子は。あまりにも唐突な返事だな。
『そ、そっか!・・・好きな人ってどんな人?』
『んー・・・明るくて、可愛くて、友達思いで、靴擦れしてるのに平気で笑ってて、俺じゃなくて俺の親友を好きな奴。』
気のせいだろうか。
これは、この人は・・・。
あたしの知っている人に良く似ている気が・・・。
『そ、うなんだ。神崎の好きな人って素敵な人だね。でも辛くないの?親友の事が好きな人って、可能性低いよ?』
確かに女の子は、“神崎”と言っていた。
やっぱり告白されていたのは神崎だ。明るくて顔も良く、人気者の神崎はモテるんだよね。
『辛いに決まってるじゃん。だけど今は俺以上にそいつの方が辛いんだ。』
・・・馬鹿だなぁ、神崎は。もう本当に馬鹿だよ。
なのに、なのに・・・どうしてこんな馬鹿な神崎の言葉であたし泣いているんだろう。
そう冷たく言われた言葉に頭が真っ白になる。
だけど白木はお構いなしに自分の席の引き出しから教科書を取り出し、顔を下に向け教室から出て行った。
その時の言葉の意味と、その時に白木が涙を流していた事をあたしが知るのは後の事だった。
途方に暮れ、あたしはぼんやりと空を眺めながらグラウンドを通り、校門へと向かった。
だけど校門付近になると何やら男女の声がする。
なんとなく通ってはいけないと思い校門の横にある木に隠れたあたしはどこの誰から見ても怪しい人物だろう。
『あたしね、ずっとずっと好きだったの!だから・・・良かったら付き合って!』
これは世に言う告白だろうか。
あーあ、こんな気分が下がっている時に他人の恋愛なんて見る物じゃないな。
木に隠れているあたしは当然2人の顔なんて見れず、声だけを聞き取るのが精一杯だった。そして男の子が返事を返した。
『ごめん、無理。俺、好きな奴がいるからさ。』
あれ、この声・・・聞き覚えがある。
声だけだと誰なのかがすぐに浮かんで来ない。というより、なんて残酷なんだこの男の子は。あまりにも唐突な返事だな。
『そ、そっか!・・・好きな人ってどんな人?』
『んー・・・明るくて、可愛くて、友達思いで、靴擦れしてるのに平気で笑ってて、俺じゃなくて俺の親友を好きな奴。』
気のせいだろうか。
これは、この人は・・・。
あたしの知っている人に良く似ている気が・・・。
『そ、うなんだ。神崎の好きな人って素敵な人だね。でも辛くないの?親友の事が好きな人って、可能性低いよ?』
確かに女の子は、“神崎”と言っていた。
やっぱり告白されていたのは神崎だ。明るくて顔も良く、人気者の神崎はモテるんだよね。
『辛いに決まってるじゃん。だけど今は俺以上にそいつの方が辛いんだ。』
・・・馬鹿だなぁ、神崎は。もう本当に馬鹿だよ。
なのに、なのに・・・どうしてこんな馬鹿な神崎の言葉であたし泣いているんだろう。