はじけるピンクの恋心
あたし達の注文を聞くと白木は「了解。」と言って神崎と一緒に行ってしまった。


「梓ちゃん、神崎とはどうだった?」


男2人がいなくなって海に足をつけて梓ちゃんにさっき神崎と2人きりになった様子を聞いてみた。


「な、何ともなかったよ!でも・・・嬉しかったな。この浮き輪、大切にしなきゃ!」


そう言って浮き輪を大事そうに持って頬を真っ赤に染める梓ちゃん。
本当に神崎の事が好きなんだな。


「紗奈ちゃんは白木くんとはどうだった?」


「えっ・・・。別に普通だったよ!普通!」


本当に何もなくて普通だった。
水をかけ合って遊んでただけだもん・・・。


「そっか。白木くんと紗奈ちゃんは、お似合いだから早く付き合って欲しいな。」


なんてニッコリ言う梓ちゃんに、あたしの顔が熱くなる。


「それなら梓ちゃんと神崎もお似合いだよ!」


そう言い返すと梓ちゃんは戸惑いながらも「そうかなぁ・・・。」と照れ笑いを浮かべた。
やっぱり、あたし達は16歳の高校1年生という事もあり恋はするもんだ。


「そういえば今日の夜、花火するんだってね!白木が言ってた!」


「うん!楽しみだね!」


本当に楽しみだね、梓ちゃん。
きっと今日は楽しい日になって良い思い出になるよ。
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