アイドル様の秘密【上】




―――――〝ギィィ……〝


相変わらず壊れそうな音で開く扉。


まだ…まだ振り返らない。



声をかけてくれるまで…。


「なに?六条寺さん。」


「…っ……」


優しくて…低い声…。


「なんで…私だってわかったの…?」


「だって俺が君を呼び出した方法だったからね。」


そう言って優しく笑う。


「龍国くん……」
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