アイドル様の秘密【上】
「お、お邪魔します……」
VIPルームはやはりほかとは違っていた。
個室になっているその部屋は落ち着いた雰囲気で、
ゆっくりできる空間だった。
「あ、オーナー!!」
店員がそう呼んだ。
「どうだこの店は?」
「ばっちりっす!!この店で働かせいただいて本当幸せっす!!」
「そうか…」
「ねぇねぇ…飛沙。」
梓奈が話しかけた。
「なに?」
「灰夜さんって…ヤクザでしょ?」
「そうだけど…」
「なんで店の運営?」