アイドル様の秘密【上】
「……すこし考えさせて。色々ありすぎて…疲れた。」
「わかった。ゆっくり休め。」
灰夜はそう言って部屋を出て行った。
灰夜が部屋から出たことを確認する。
やっぱり…別れなくちゃいけないのかな……?
どうしても……離れなくちゃいけないのかな…。
わかってるよ。頭では別れなくちゃいけない。そう思ってる。
だけど…心が…私の心が許さないんだ……っ…。
「っ……うっ…くっ…うぅ……うぅっ……」
静かに…声を押し殺して泣いた。