アイドル様の秘密【上】


「転入した時からずっと龍国のことを追ってる気がする。」


「私が?」


「あぁ、自分ではなにかを我慢するように言い聞かせるけど、
心は嘘付けないぞ。龍国を追う飛沙の瞳は輝いてる。

確かに人の嘘を見抜くことが得意だとは思ったけど、自分の嘘も見抜けない奴がそう言っていいのか?」


梓奈の言葉が素直に響いた。

「そう…だよね。」


そうだったのかな…?
気付かなかった。私が龍国君を追っていたなんて…。

灰夜の役に立ちたくて、神塚にいい報告をしたくて必死だった。
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