泣いてる彼女を見つけた
「俺は、北島とは違う」
区切り線を引くことだった。
男=変態の方程式が綺麗にできてる幸の思考を、北島=変態に区切ること。
それが、彼女を救えるのではと思った。
「北島がいくらお前の体目当てだったとしても、俺は違う。
俺だけじゃない、みっちゃんや、こうやんも。
北島だけだ、体目当ては」
みっちゃん、こうやん。
男嫌いの幸となんとなく喋れる男子である。
「……北島だけ?だって、反応してた」
疑い深く見つめてくる幸。
どうしよう、信用されてないのがショックだ。
「写真が恥ずかしかっただけだよ」
「本当?男なのに?優しく言うのも、どうせ体目当てで――」
ああ、もう。
めんどくさいことしやがって、北島のやつ。
「俺はお前の体に興味ない!
あるのは好感度だけだ!」
つい、ギャルゲ用語を発してしまった。