泣いてる彼女を見つけた


確かに生理現象で耳は赤くなったが。


それがどうしたんだろう。



「やっぱり吉永も女の子のえっちな姿に興奮するんだー…
不潔、変態、キモい!」



「ばっ、ちが、別に興奮したわけじゃない…」

あらぬ誤解がかかった。

どうやら、男である俺が反応するか見たかっただけらしい。


拗ねたようにエロ本を棚にしまった幸は、悲しそうに呟いた。



「あーあ…そうだよね、吉永も男の子だもん。
見た目がショタだから、忘れてた。

女の子じゃないんだもんね…」



消え入りそうな声に、ズドンときた。


幸は、どれだけ傷ついたんだ。


俺すらも信用できなくなってる。



男の俺に、癒す手段は――



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