闇黒竜 ~1000年の時を越えて~


「なによ?」


「……へ?あ、いや…、あの………。か、かわいい…」


「かかわいい?」



何言ってるの?


首を傾げて目の前の男の子を見るとその子は顔を真っ赤にしながら、なんだか焦っている。




「いや…、あの………。髪と瞳が青いって事は、水魔法が得意なんだよな?」


「あ…。多分。まだ学校に通ってないから、何の魔法が使えるのか分からないけど」


「あぁ、だよな。魔法って学校に通うまでは使用禁止。…って言うか使えねぇもんな。はははは…」



笑うその男の子に私は苦笑いで返す。


私は学校に通ってなくても今まで、魔法を使ってましたけどね。




「えへへへへ…」


魔法を使う際、全ての人達は魔法陣を描く事で魔法が使用できる…らしい。


そしてその魔法陣は学校で教わり、そこで初めて魔法が使えるようになるのだ。


でも私はなぜだか魔法陣を使わなくても、すんなり魔法が出来るんだよね---




この事は、母親には誰にも言ってはいけないと言われているから言わないけど…、




どうしてみんなはそんなまどろっこしい魔法陣を描かないと魔法が使えないのか…、不思議だ。



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