闇黒竜 ~1000年の時を越えて~
「もしかしてお前も来年この学校に入るための、適性検査受けに来たのか?」
「あッ!う、うん、そうだよ。あなたも?」
「そうだよ。じゃぁ、一緒に行こうぜ。俺の名前は、ウィル・ダーグナーだ。よろしくな」
「私は、アイリーン・ヴァレリア。よろしくね」
目の前の男の子、ウィルはへへっ…とはにかんだ。
そっか…
この子もこれから魔法学校に入れるかどうかの適性検査を受けに来たのかぁ。
じゃぁ、私と同じ九歳なんだね。
そう思っていると、ウィルが手を差し出してきた。
もしかして握手?
私も手を差し出しウィルの手を握り締めた。
するとウィルの顔がまた、ほんのりと赤くなる。
テレているのかな?
見た目、やんちゃ坊主っぽいけど赤い顔が何ともかわいらしく見えた。
うん、ウィルと上手くやっていけそうかも。
ニッコリ微笑むと、ボンッてなりそうなほど真っ赤になり湯気が出そうになった。