生意気毒舌年下男子
学校が見えてくると、あたしはふと思いだした。
「そうだ。
忘れないうちに今、牛乳買っても良い?」
「良いけど……」
「お母さんに買ってきてって頼まれたの」
あたしは近くにあるコンビニへ向かった。
このコンビニは品揃えが良く、牛乳も売っている。
朝は土木沢生で溢れているから、あたしは普段立ち寄らないけどね。
「これで良いかな……?」
奥で牛乳を選び、早乙女くんを見る。
早乙女くんの目線は、土木沢生がいるおにぎり売り場にいっている。
あたしも牛乳を持ったまま、同じ方向を見た。
おにぎりやサンドイッチ、パン売り場には多くの土木沢の男子生徒がいた。
チャラい風貌をしていて、地味な方のあたしは正直関わりたくない。
早乙女くんは相変わらず、そのチャラい男子生徒を見ている。
疑うような目をしていて、あたしもまた男子生徒たちを見た。
「おいコウ、今が良いんじゃね?」
「……ああ、そうだな」
耳が良いのか、聞こえてしまった声。
チャラい男子たちと話しているのは、久遠先輩だ。