生意気毒舌年下男子







「そうかそうか。
早乙女くんの教室は、1年4組だ」

「わかりました。
では、失礼します」




ペコンッと頭を下げ、笑顔を崩さずに早乙女くんは校長室を出た。




「先輩、どこの教室です?」

「え?
あたしは、2年4組だよ」

「へぇ、僕と一緒なんですね」




「覚えやすいや」と小さく呟く早乙女くん。

何が覚えやすいのだろうか?





「ところで早乙女くん、何で敬語なんて使うのよ。
あたしのことも先輩って言うし……」




さっきまではあたしのこと、お前とか言っていたくせに。

その変わりっぷり、ついていけないんだけど…。





すると早乙女くんは、あたしの唇を、自身の人差し指で押さえた。

あたしの唇は塞がれ、「んっ」としか言えなかった。






「何を言うんです先輩。
僕は後輩ですよ?
先輩呼ばわりするのも、敬語使うのも、当たり前じゃないですか」





にっこり笑顔で微笑まれ、あたしは不覚にもキュンッとしてしまった。

早乙女くんかっこいいから、笑顔が凄く似合う。







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