生意気毒舌年下男子
休み時間。
予測通り、女子が集まってきた。
「名前、なんて言うの!?」
「二瑚」
「ニコくん!?
かっこいい名前だね!!」
「ありがと」
ニコッと微笑むだけで、女子たちは騒ぐ。
耳がキンキンするけど、我慢した。
「ニコくん彼女いるのー?」
……彼女………。
「いるよ、前の学校にだけどね」
「そうなんだーショックー!」
「うえーん」と小学生のように泣きだす女子。
俺は苦笑いしながら「ごめんね」と謝った。
そんな俺の目の奥が冷たいことに、誰も気が付かない。
…この学校なら、いつまでやっていけるかな。
俺は青空を眺めながら、そう思った。