生意気毒舌年下男子
その子はあたしと同じくエレベーターを待っているらしく。
じっと、エレベーターの扉を見ていた。
暫くし、チンッと言うお馴染みの音と共に、エレベーターが5階で止まる。
その子は乗り込み、ふっとこちらを見た。
「……………」
…え、なにこれ。
結構かっこいいんだけど。
サラサラの黒髪。
整った顔立ちに似合う、繊細なフレームの眼鏡。
これほどかっこいい男に、会ったことがない。
「…………」
しかし。
その子は、ピッとエレベーター内のボタンを押したかと思うと。
ゆっくり、扉がしまっていく。
「ちょっ、ちょっと待って!!」
あたしは急いで、体を滑らせ、エレベーター内に入ることに成功した。