生意気毒舌年下男子
気まずくなって聞いてみると、早乙女くんはあたしを見た。
「何でそのこと、知っているんです!?」
…動揺してる?
「慎くんから聞いたんだけど…」
「チッ」
何で舌打ち!?
「二瑚なんて可愛い名前だね、二瑚」
動揺している姿が可愛くて。
あたしはからかうように、呼び捨てにしてみた。
「……ッ!?」
バッと、早乙女くんは右腕で顔を隠した。
でも綺麗な二重の瞳だけは見えていて。
その目が……異様なほど、泳いでいた。
「早乙女…くん?」
「見ないでっ…ください……」
見ないでって言われたら、見たくなるんだけど…。
あたしは下から覗くようにして、早乙女くんの顔を見た。