生意気毒舌年下男子
駅までの道を歩き、ホームで電車を待っていると。
突然、頭をはたかれた。
普通、肩じゃないの?と思いながら振り向くと。
「早乙女くん……」
「よっ」
フイと片手を上げる所を見ると、本当にあたしは年上に見られていないんだと実感する。
あたし、タメに見られているのかな?
「今帰りなの?」
「部活なんて入るつもり、ないからな」
「そうなんだ。あたしもだよ」
部活入るんだったら、家でゆっくりしていたいって思う人だからさ。
久遠先輩も部活入っていないみたいだし~?
「久遠…先輩が、入っていないからか?」
「ん、まあね」
あたしが言った通り、先輩ってつけることにしたんだ。
また呼び捨てだったら、怒鳴っていたかも。
「本当、お前の脳内は久遠先輩で埋まっているんだな」
「エヘヘ……」
恥ずかしくなって、思わず照れ笑いと呼ばれるものをした。