生意気毒舌年下男子






駅までの道を歩き、ホームで電車を待っていると。

突然、頭をはたかれた。

普通、肩じゃないの?と思いながら振り向くと。





「早乙女くん……」

「よっ」




フイと片手を上げる所を見ると、本当にあたしは年上に見られていないんだと実感する。

あたし、タメに見られているのかな?





「今帰りなの?」

「部活なんて入るつもり、ないからな」

「そうなんだ。あたしもだよ」






部活入るんだったら、家でゆっくりしていたいって思う人だからさ。

久遠先輩も部活入っていないみたいだし~?





「久遠…先輩が、入っていないからか?」

「ん、まあね」




あたしが言った通り、先輩ってつけることにしたんだ。

また呼び捨てだったら、怒鳴っていたかも。




「本当、お前の脳内は久遠先輩で埋まっているんだな」

「エヘヘ……」




恥ずかしくなって、思わず照れ笑いと呼ばれるものをした。






< 47 / 137 >

この作品をシェア

pagetop