生意気毒舌年下男子
☆二瑚side☆
アイツ―――上野幸来と別れ、俺は真っ直ぐリビングに行った。
静かで真っ暗な室内にも、もう慣れた。
リビングに入ると、テーブルの上に皿が乗っていた。
その中身は、ナポリタン。
その横には、“あの人”の字で【夕ご飯よ】と書かれていた。
俺はそれを手に持ち。
「……」
思い切り床に、ぶちまけた。
皿は落とさず、中身だけ。
オレンジ色のナポリタンが、床に散らばった。
ベチャッとナポリタンが落ちる音と同時に、
チャリンッ……
金属音もした。
…危なかった。
上野幸来のお母さんの夕ご飯食べておいて良かった。
俺は金属音を鳴らした、数本の裁縫針を拾い上げた。
…本当、物騒なんだから。