生意気毒舌年下男子
俺は雑巾を持ってきて、ナポリタンを拭いた。
拭きながら気が付く。
ナポリタンから発せられる、異様な匂いに。
腐ってる。
そもそもこの家に、ナポリタンなんてなかった。
“あの人”が持ってきたとしか、思えない。
俺は吐き気を覚え、急いで雑巾を持ったまま部屋へ向かい、扉を閉めた。
そして扉を背にしたまま、俺は座りこんだ。
手に持った雑巾が汚くて…俺は窓向けて放り投げた。
雑巾はバシッと窓へぶち当たり、床に墜落した。
荒い呼吸を繰り返すうちに、嘔吐感もなくなっていく。
眩暈のしてきた頭を抑えながら、ふらふらと立ち上がり、机へ向かう。
そして鍵のかかる引き出しに仕舞っている、貯金箱を取り出した。
中身を確認し、底からお金を取り出す。
残金…170円。
今日覗いたけど、運良く学食は安い。
今日食べたラーメンも、400円。
明日はラーメンと言う高価なモノは食べられないけど、他に安いものもあったから。
それでも食べるか。
俺は床に座りこんだ。