家族という名の宝物
彼氏の裏切り
最後まで言いかけて
やっと私に気づいたみたい。
和希の顔を見ると、涙が出てきたよ。
「ッ…和希ぃ…ウソだよね…?凛が、
一方的に、キ、スとか、したん…
だよね………?」
「え…お、俺、キスなんてしてねーよ」
相澤とは何でもない、慌てながら
そう付け足した和希を見ていると
私の中で何かがキレた。
「何でもない?馬鹿言わないで!さっき だって、『凛』って言ったよね!?
浮気してるんだったら…私にもう、
飽きたんなら…さっさと、振って、
くれればいいのに…」
言いたいことをぶつけた。
和希は、バツが悪そうな顔をしてる。