家族という名の宝物
「なぁ、まだ、俺のこと信用してない?」
何も言わなかった。
だってそうだから。
そんな私の気持ちを察したのか
桐が話しだした。
「俺は、お前を、未来を裏切らない。
絶対に。何があってもお前を守る。」
ってか、お前を裏切るほど俺は暇じゃ
ねーよ、と付け足した桐。
あぁ、この人なら大丈夫かもしれない。
でも、やっぱり、私は…
「わかった、お前は俺を信用できないか。悪かったな、しつこく突き回して」
違う、違うよ、桐、おねがい、まって…