誠の華-アサガオ-
《×××小学校に通う桐谷 麗華さん 10歳がビルから飛び降り自殺を図った模様です。彼女は両親から虐待を受け、学校ではクラスメートから虐めを受けていたと近所に住む人から情報が入ってます》
夜の報道ステーションで私の顔写真と共に生活が語られている。
見て見ぬ振りをしていた近所の人達や学校の先生達。
"イジメなど本校ではあり得ません"
そう言って虐めを否定する禿げ散らかした校長。
私が石を投げられているのを笑って見ていた教頭。
見ているのが辛かった。
そして場面が変わって私のお葬式。
『うぅ…っ……ごめんね、麗華……』
『気付いてやれずに……すまんっ……』
遺影に向かって謝り続ける祖父母。
おばあちゃん、おじいちゃんのせいじゃないよ!私が弱いのが悪かったの!だから謝らないで!!
そう言いたいのに、2人に私の声は届かない。
もう嫌…っ……。
試衛館に帰りたい……!!!
そう願った瞬間、私は意識を手放した。