誠の華-アサガオ-
***
「……きろ………き……起きろ!起きろ雪!」
「ん……」
「雪!!」
「歳…さん?」
目が覚めると夕日が木々の間から差し込んでいた。
「馬鹿野郎!!勝手にいなくなってんじゃねぇ!!!!」
「と、歳さん!私…、私!」
「あ?どうした」
「思い…出した…」
「あ?」
「思い出したの!!!」
……………………………
「君の記憶を話してくれるかい?」
あれから無言で試衛館へ戻って来た私達。
今は周助先生のお部屋にいる。
「私の名前は桐谷麗華。両親からの虐待と友人からのイジメに耐え切れなくなり自殺をしたの」
「自殺…?だがお前は今生きているじゃないか」
「私が自殺をしたのは……未来なの」
「未来?」
「そう。きっと100年以上後の未来から」
「嫌しかし…どうやってそんな……」
「私にも…分からない……」
「非常に信じ難い話だが、本当なんだな?」
「もちろん!」
「なら信じよう」
「っ!周助先生…っ、ありがとう!!」